東京オリンピックは7月23日から8月8日、パラリンピックが8月24日から9月5日の日程で開催準備が行われています。
しかしながら言うまでもなく、現況下での大会開催に向けては多くの批判的な意見が連日報道されている状況となっています。
私の周りの多くの方々からも「大会はやるの?」と質問されます。最終的な決断はIOCや国、東京都、組織委員会等での話し合いになる(日本ができるのは開催件の返上のみですが)と思いますが、今のところは如何にできうる限りの安全対策をとって、大会を実施できるよう日々準備にあたっています。
このブログをお読みの皆様も様々な意見がおありだと思いますが、下記に現状に関して少し記載できればと思います。
※多くの海外からのアスリートが日本に来ることで、感染者が急増するのでは?
⇒アスリートの8割以上はワクチン接種済みの状態で来日予定のため、如何に選手たちに日本国内での感染をさせないかの対策の方が必要な状況となっています。またアスリートは基本的に毎日PCR検査の実施、選手村、練習会場、試合会場のみの移動となり、活動に大きな制約を課されることとなります。(こうした件をバッハ会長が選手や関係者も犠牲を払わなければならないという意味でした発言を切り取られて、違う意味で使われてしまいましたが…。)
参考記事
https://jp.reuters.com/article/idJPKCN2D3044
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/news/news-20210428-04-ja
※もう1回延期すればいいのでは?
⇒正直、昨年から1年延期ができたこと自体もほぼ不可能を可能にしたと思っています。全会場、通常既に一年先の予定は決まっているか、例年の行事が入っているなど、調整は非常に難しいものだと思います。また報道の通り、選手村の後利用も鑑みると、延期の選択肢はほぼ取れないものと思います。
※アスリートや大会関係者にうつワクチンがあるのであれば、先に医療従事者や高齢者にうつべきでは。
⇒このワクチンはIOCが直接ファイザーとの交渉により確保し、大会を開催する日本の国民に迷惑をかけないよう準備したものになります。IOCもただ開催しろと迫ってきているだけでなく、これまでにないこうしたアシストも考えてくれています。このワクチンを使用目的外に使用することはできなく、また日本に回ってくるワクチン枠に迷惑をかけている状況ではありません。
2013年9月のブエノスアイレスでのIOC総会にてオリンピック・パラリンピック開催の国際約束を行い、選んで頂いた日本としては、日本人のプライドにかけてもできうる限り、その約束を果たそうと努力しているのが現状だと考えます。勿論、スポーツやイベントごとは平和や健康の前に来るものではありませんが、現状において、それらを確保すべく取りうる最善策を試行錯誤しながら準備している状況となります。
この1年で、メダルが期待できる実力者からも引退という選択を取った選手達が見られました。また、代表が確実視されていた選手が国内争いで落選したり、各階級の勢力図もこの1年で変化しつつあります。アスリートにとって1年という歳月は非常に長く、だからこそ、通常4年に1度行われるオリンピック・パラリンピックに巡り合うことができるアスリートはほんの一握りなんだと思います。
万全の対策をとって、世界のアスリートが人生をかける舞台を準備できればと思います。
監督