前回のブログでお伝えした通り、オリンピックの後、パラリンピックの視察に行ってきました。
4歳から柔道に関わっていますが、恥ずかしながらこれまでパラリンピックや国内の視覚障害者大会を見た事がなく、今回が初めての経験となりました。
大会は出場権を獲得した男子12名、女子8名によるトーナメントで行われ、オリンピックとの大きな違いはお互いがしっかりと組み合ってから始まるという点でした。
その際に浮かんだ疑問はケンカ四つの際に釣手を上から持つか、下から持つかを如何に決めるんだろうという事でした。相四つの際にはすんなり組み合えますが、ケンカ四つの際には釣手の位置は重要な要素になります。その際には、最初は白道衣の選手の希望する形で組み、次は青道衣の選手の希望の形で組み合うルールとなっていました。しかしながら、やはり組手で如何に自分の形になるかは勝負を決める大きな要素となるため、組み合う際にも組手の位置や手首の返し方など静的な中にも攻防が見て取れました。ここで余りにも自分の形を通そうとしすぎて審判の指示に従わない場合には、即座に指導が与えられます。このようなルールに若干の違いはありますが、それ以外は大差なく、オリンピック同様、選ばれた選手たちによる激しい戦いが繰り広げられました!
初めて大会を観戦しましたが、そのひたむきな戦いぶりや試合後に選手のみならず、コーチたちもお互いに抱き合いながら健闘を称え合う姿に心から感動しました。視野がないあるいは見えずらい状況での柔道は、想像しただけで非常に困難が伴うものだと思います。その分、五感を研ぎ澄ませて粘着するかのごとく持ち込まれる寝技の攻防や、組み合った直後の一瞬の技の攻防など、五輪を凌ぐ見応えもありました。
また、戦っている選手達の年齢層も五輪に比べて高いことから、私と同年代の選手達も多く見られました。とてもとてもかなわないなあ〜、と思わせる素晴らしい心技体が畳上でみてとれました。
今回初めての観戦経験でしたが、こうした選手達の愚直な頑張りに応えるためにも、2020年の東京オリンピック、そしてパラリンピックの成功に向けて、改めて尽力していかなければと身の引き締まる思いを感じた2度のブラジル訪問となりました。
頑張ります!
監督