こんにちは.石井です.
最近,嘉納治五郎著の青年修養訓を
読み直しています.
随分前に,一度目を通しましたが
正直,教養の足りない私には
正しい解釈ができていませんでした.
章によってはかなり難しいところがあります.
で,そろそろ読めるだろうと
読み直しているところですが
読み飛ばすことなく
丁寧に読んでいこうとすると
やっぱり難しい.
でも,柔道の本質を理解するためには
嘉納の思想を理解しなければなりません.
自分の意見を勝手に嘉納が言ったかのように
「嘉納はこう考えている」とか
「柔道とはこういうものだ」と
誤解を与えるような情報を伝えている人も多いです.
例えば,「柔道は教育だ」という方もいますが
そのような狭い範囲のものではありません.
一部教育が必要な部分もありますが
それが全てではありません.
「柔道は学習だ」の方が
孔子のいう「学習」と重なって
教育を離れた範囲まで広がり
より正確になるかもしれません.
(ちなみに,嘉納は孔子の話を
よく出します)
しかし,正確に伝えるならば,
言葉を置き換えずにそのまま伝えた方がよいです.
「柔道は精力善用だ」
これが嘉納のいう柔道の定義です.
では,精力善用とは何かという
次の話にいけます.
(ちなみにIJFのアカデミックジャーナルに
投稿した私たちの論文では
松本芳三の柔道パフォーマンス構造を
参考にしつつ,修正を加えて
パフォーマンスの核に精力善用を置く形で
定義しました.
The First Edition of the Arts and Sciences of Judo
のP84をご確認ください)
で,自分自身も柔道を理解できていない
一人だったと反省しつつ
完璧ではありませんが
正しく理解して正しく伝えられるようにしようと
青年修養訓を丁寧に読み直しているところです.
浅学な私ですので
私の解釈が間違っていれば専門家の意見が聞けるように
私の解釈を言語化してます.
興味のある方はこちらを確認ください.
https://note.com/takanori_ishii/m/me330f1fcd8eb
この前,谷本歩実さんと話をしていたら
彼女がフランスの指導者から
「私たち(海外の柔道家)は柔道の答えを日本人に求めている」
と言われたことを話してました.
それが私たちに求められていることですので
みんなで柔道を学びましょう.