旅立ち 2017

今年も本日をもって、共に戦った仲間たちが了徳寺学園から旅立ちます。

了徳寺学園の一員として、大きな目標に向かって戦ってきた仲間たちとの別れは寂しいですが、今後とも了?寺学園OB、OGとして、益々の活躍を願うと共に、これからも末永くつきあっていけたらと思います。

優香

女子4期生として、同期の福見や今井と共に了徳寺学園柔道部に多くの歴史を刻んでくれました。抜群の柔道センスとここぞという時の瞬発力を生かした攻撃力は世界の柔道ファンを魅了し続けました。

試合では背負投のイメージの強い優香ですが、練習で掛けているところはたまにしか見たことがありません。男女を合わせても歴史に残る背負投の名手ですが、それは常に肘の怪我との戦いでもありました。特に連戦が続いたロンドン期は、勝つ、負けるの前に試合が出来る出来ないのギリギリの選択の中で戦い続けました。そうした中、気持ちで掴んだ世界一の座は、本当に感動を与えてくれました。残念ながら、オリンピックには縁がありませんでしたが、中学から世界のタイトルまで総なめにした選手は、本当に限られた存在だと思います。

試合中こそ厳しい顔付きですが、普段は和かに上、下関係なく誰とでも気さくに会話でき、科目等履修で一緒だった10才ほど下の了徳寺大学の学生とも友達のようにすっかり打ち解けていました!

今後は日本大学女子柔道部で後進の指導にあたりますが、築き上げた栄光の陰で一杯悩んで涙した経験が、必ず生きると信じています。

優香のように残像が残るようなキレとスピードのある技を持った選手を育成し、了徳寺に送り込んでくれるのを楽しみにしています!

慶一

高校時代、インターハイへの出場経験もない中(阻んだのは同僚の下山、六郷兄弟ですが)、持ち前の直向きな努力を積み上げて学生チャンピオンとなり、了徳寺学園の門を叩いてくれました。入部後も常に全力で取り組み、合同練習の際は必ずコーチ陣の前でボロボロになるまで稽古を積んでいる姿がいつもの風景でした。同階級で世界でも実績を持つ秋本、粟野の先輩2人を下して優勝した講道館杯は圧巻でした。しかしこの1年は怪我に悩まされ、本人も悔しさを抱えながらの戦いであったと思います。

普段も柔道スタイル同様、飾り気なく朴訥な性格でありながら、指導陣に対しても距離を取らず人懐っこい一面もありました。講道館での雄平との熾烈な寝技底辺対決(笑)が見られなくなるのは残念です。

今後は先ず、地元でサラリーマンとして勤務し、試合への出場と併せて様々なことを学びながら、指導者としての研鑽を積んでいくことになります。新たな挑戦で最初は試行錯誤することも多いとは思いますが、慶一なら大丈夫。努力と負けず嫌いさ、そして金丸コーチのディスりにも耐えた忍耐力を発揮して、必ず素晴らしい指導者になるものと思います。

将来、慶一のように愚直で不器用ながら、真っ直ぐに努力する教え子が、了徳寺学園に入部する日を心待ちにしています!

毎年同じですが、今後も突然のブログ当番振りがありますので、気を緩めず、ネタ集めに励んでおいてください!

本当にお疲れ様、そしてありがとう!

了徳寺学園柔道部監督
山田利彦