石井孝法 179

こんにちは.石井です.
WBCが終わりました.
日本の優勝は誇らしいですね.
ワールドカップサッカーと
WBCを観てこんなことを思いました.

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応援するチームが明確で
サポーターとしてそのチームの一員になる.
勝ち上がっていくストーリーを一緒に作り,
喜びも悲しみも周りの人と分かち合える.
そんな中,最後にみんなで
喜ぶことができれば最高である.

普段はあまり野球を見ない人
普段から日本の球団や選手を応援している人
メジャーにやたら詳しい人
これらが同じ場で情報を共有して
コミュニケーションをとる.
共通の話のネタが増えて
普段の愚痴や文句も減る.

それぞれの選手のそこに至る文脈が
重なることで必然であるような状況もある.
「事実は小説よりも奇なり」が起こる.
「あの瞬間が最高だったから
 もう一度やって」と言っても
同じ経験はできない.
映像で見返しても,
あの瞬間ほどではない.
でも,その瞬間で経験した
音や匂いであの瞬間が思い出される.

桜がなぜ美しいのか?が思い浮かぶ.
満開の期間が短く,
同じように散っていく場を
二度経験することはできない.
そんな儚さがスポーツにはある.

関わった時間が長く濃いほど
その瞬間の経験は変わる.
他の人とは違う経験になる.
「同じ瞬間なのに」である.

ふと,そんなことに気づくと
自分の身体がここにある.
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と詩的になるのは
日本の息苦しさを感じているから.

コロナの影響で
大事な「あの瞬間」を失った子どもたちも
やっとこさ身体を感じられる日がくるみたいです.
長かったね.