OB 小室宏二

「世界ベテランズ」

 OBの小室宏二です。 昨年に引き続き、世界ベテランズに出場してきました。今年はメキシコのカンクンという観光地で行われました。

 私自身は今年から職場も変わった環境で、なかなかトレーニングや稽古が十分ではない中での挑戦でした。まずは減量での負担を減らそうと3か月半という時間をかけて80kg→73kgにしました。また昨年から取り組んでいる柔道技術の改革(固技→投技、内股→背負投)をさらに深めていきました。

初戦、2回戦は力んでしまい、なかなか思うように技が決まらず体力を消費しながらもやっとの思いで勝ちました。2戦とも抑え込みでした。続く3回戦はベテランズで初めてGSにもつれ込みました。気持ちだけは負けるまいとGS1分過ぎ、小内巻込で一本勝ち。準決勝戦は肩の力も抜け背負投が決まって一本勝ちでした。そして決勝、怪力のフランス人選手が相手で、序盤に隅返で技ありを失いました。以降は全く組み勝てない状況だったので思い切って裏投で勝負に出ました。これが見事に決まって逆転の一本勝ち!昨年に引き続き5戦全てを一本勝ちで優勝(2連覇)することができました。そして私自身としては大変珍しいことなのですが技術改革が進み、とうとう勝った試合の過半数が投技(3試合)での決着でした。

 41歳といういわゆる「中年のおじさん」年代になり、若いころと同じような動きができなくなってきました。それでも年齢にあらがうのではなく、年相応な柔道を心掛けた結果、柔道自体に無理がなく自然な動きができるようになってきました。柔道の稽古をしていて、これほど「楽しい」と思えることはこれまでなかったかもしれません。柔道を楽しむこと、そして「挑戦すること」はもうしばらくやめられそうにありません。