【言葉って便利で素晴らしくて残酷で】
本日ブログ担当を仰せつかりましたOBの坂本です。
最近ニュースなんか見てて考えさせられることがあります。
言葉とは便利で素晴らしくて重く、しかしながらそれを簡単にひっくり返すくらい残酷で軽い。
例えば、【重傷】
命に別状はないが深い傷や重いケガをした場合で、全治30日以上要するものを指す。
次に【軽傷】
軽微で、全治30日未満のケガを指す。
「全治2カ月の重傷」はあっても、「全治2カ月の軽傷」はない。
最後に【重体】
「意識不明の重体」と言うように、重体は脳や内臓などに大きな損傷があるなど、重傷の中でも生死にかかわる場合に用いられる。
とネット上の説明にはあります。
これが基準にはなってるようですが、ニュースキャスターさんなどがニュースを報道する際にちょっと怖いときがあります。
【今日○○区の路上で女性が突然背中を刺されました。女性は病院に運ばれましたが、軽傷で、命に別状はないようです。】
こんなんよくありませんか?最近。
いやいや、背中ドンと刺されといて軽傷は軽く言い過ぎでしょうよ。
転んだくらいのかすり傷なら軽傷でいいかもしれんけど、刺されたらやっぱナイフでかすめられたくらいであっても重傷と伝えてほしい気はする。
しかも命に別状はないようです、と言われたら、なんだ、良かったね、大したことなくて。
みたいに片付けられちゃいそうで。
そのあと感染とかしてて容態が急変したらどうするのよ、とか。
しかも女性。
切られたとこに傷残ったらかわいそうですし、なにより心の傷は一生消えないことでしょう。
それを軽傷の命に別状なしで済まされたらなんだか、、ね。
同じように感じてる方、結構いると思うんですけどどうですかね。
それでも報道の言葉選びは変わりませんかね。
残酷です。とても。
現実世界で傷つけられ、報道でも更に傷つけられ。
言葉は残酷。
頑張れ、もやめてます。
なぜなら、みんな頑張ってるから。
震災の時の【頑張れ東北】
なんかも大嫌い。
みんな頑張ってますって。
頑張って生きて、生きるのだって一杯一杯の人めちゃめちゃいます。
その方たちに頑張れはいかん。
そんな時は何も言わずボランティアに走るのが懸命。
その境地にいる人たち同士がお互いに頑張ろうねと言い合うのなら全然話は別でいいですね。
柔道で子供を指導してても言葉は選ぶようにしてます。適当に思ったことをポンと言わないように。
あの頃、あの先生に言われたあの一言があったから今ちょっとやそっとの壁は乗り越えられている、と自分で思うことはあります。
そんなガツンと心の芯に残り続けるような素敵な一言をプレゼントしてあげられるような存在になりたい気もします。
どんな立場であっても。それぞれの環境下で。
ということでまだまだ言葉選びが未熟な私ですからこれからそういう存在になれるよう、日々実践修行あるのみです。